数時間が数分に短縮ってめちゃくちゃ効率上がるじゃん! 大型トラックの最新「洗車機」事情

この記事をまとめると

■物流業界では労働時間短縮の観点から大型洗車機にも注目が集まる

■大型洗車機はトラックの洗車時間を数分に短縮してくれる

■AI制御で進化する一方で洗い残しなどの課題も残っている

トラック用の「大型洗車機」の使い勝手はどんな感じなの?

 物流の2024年問題以降、トラックドライバーの労働時間短縮は業界を挙げた最重要課題である。そのなかで、現在大きな注目を集めているのが「トラック用大型洗車機」だ。手洗いをすると数時間かかるような重労働である大型トラックの洗車を、わずか数分に短縮できるという優れものである。

 大型洗車機の1回あたりの利用価格は、コースや車両サイズによって異なっている。地域によってばらつきはあるものの、おおむね以下のような価格体系になっているといわれている。

●水洗いコース(約300〜700円)
足まわりや全体の泥汚れをサッと落とす基本コース。

●シャンプー・ワックスコース(約1000〜1800円)
洗剤散布とブラッシング、撥水仕上げを行なうもっとも一般的なコース。

●ガラス系コーティングコース(約2000〜3000円)
防汚効果を長もちさせ、次回の洗車をラクにする上位コース。

 手洗いに要する人件費や時間を考慮すれば、この価格設定は十分にリーズナブルだといえよう。ガソリンスタンドで見かける乗用車用のものと比べても遜色はなく、費用対効果は極めて高いといってよい。

 大型洗車機は、門型のフレームが前後に移動するタイプや、車両自体が前進するドライブスルータイプがある。基本的な仕組みは乗用車用と似ているが、スケールと制御の緻密さが異なっているのだ。車両の長さや高さをセンサーで正確に検知し、回転する大型ブラシを最適な圧力でボディに押し当てる。これにより、手洗いでは手が届きにくいキャビンのルーフ(天井)や、凹凸の激しいウイングボディの側面なども、均一かつ強力に洗浄できるようになる。また、オプションで融雪剤を洗い流す「下まわり(足まわり)高圧洗浄機能」を備えている機種も多い。

 最大のメリットは、「時間短縮と労力軽減」である。手洗いでは1台あたり1時間以上かかる作業が、洗車機なら数分で完了する。これによりドライバーの負担は激減し、拘束時間の削減に直結するのだ。また、手洗いに比べて使用水量を3分の1程度に抑えられる「節水効果」も期待できる。一方で、デメリットも存在する。キャビンの背面やバックミラーの死角など、ブラシが物理的に届かない細部には「洗い残し」が生じるため、部分的な手洗いが必要になるのだ。

 近年、洗車機には劇的な進化がみられる。最大手メーカーのダイフクが、2026年5月に発表した新型機「カミオン グレイト」を筆頭に、最新技術の投入が相次いでいるのだ。主な特徴は、以下の3点。

●高精度な車形検出
AIや高度なセンサーにより、これまでブラシを当てられなかった「キャビン上のルーフ式室外機」などの複雑な形状を検知し、細かくブラシを制御して洗えるようになった。

●1Way(前進のみ)の高速洗車
ドライブスルー方式をさらに進化させ、従来の約半分となる2分程度で洗車を行い、同時に大幅な節水を実現した。

●特装車への対応とIoT活用
ダンプカーやミキサー車といった特殊車両も、高圧洗浄を行うことで対応が可能になった。また、IoTによる遠隔監視でマシンの故障予兆を検知するシステムが導入され始めている。

 運送会社の「顔」であるトラックを常に美しく保つことは、企業の信頼性に直結する。労働環境の改善と、クリーンな企業イメージの確立を両立させる大型洗車機は、これからの物流インフラに欠かせない存在となっていくに違いない。


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