5世代すべてが絶対王者のスカイラインGT-Rに挑み続けたライバル車たち (2/2ページ)

マツダのロータリースポーツはつねにGT-Rのライバルだった!

3)R32GT-Rのライバル

 GT-R史上、最強の一台といえるのは、なんといっても16年ぶりに復活した第二世代GT-RのR32。グループAレースで、当時世界を席巻していたフォード・シエラRSを打ち破るという明確な目標を持って開発されただけに、ボディ、エンジン、パワートレーン、ブレーキなど.と、いずれも当時の国産車のレベルを大きく突き抜けた画期的なクルマだった。

 そのライバルは? レースではそのリザルトが証明しているとおり、まさに無敵。市販車では、スカイラインの宿敵ともいえるポルシェ911ターボ(930)の持っていたニュルブルクリンクでの量産車最速タイムを更新した。

 ポルシェの本拠地で、打倒ポルシェという悲願を達成できたのは、非常に意義深い。というわけで、ライバルはフォード・シエラとポルシェ911ターボで決まり!

4)R33GT-Rのライバル

 1995年に登場したR33GT-R。最初のそして最大のライバルは、先代のR32GT-Rだったのかもしれない。ニュルでのテストでは、R32のタイムの21秒短縮し、CMでもわざわざ「マイナス21秒ロマン」と強調していたのはよく知られているところ。

 レースでは、主に全日本GT選手権で活躍。ライバルはトヨタの80スープラ、ポルシェの993GT2といったところだ。そしてもう一台、三菱のGTOもライバルだった。

 1995年のTI爆走400km N1耐久レースでは、中谷・大井組のGTOが、GT-R勢の中で孤軍奮闘し、2位に入賞。予選でもGT-R全盛時代に、GT-R以外に唯一ポールポジションを獲得できたという意味でも、R33のライバルに、GTOは欠かせない!?

5)R34GT-Rのライバル

 第二世代GT-R、そして「スカイラインGT-R」としては最後のモデルとなったR34。デビューは1000年代最後の1999年だ。デビューイヤーから全日本GT選手権でチャンピオンを獲得し、スーパー耐久でも8戦8勝と大活躍した。

 GT選手権では、ホンダワークスのNSXやトヨタワークスの80スープラが最大のライバル。スーパー耐久では、クラスが下の三菱ランサーエボリューション&スバル・インプレッサの2リッター4WDターボ軍団が台頭してきて、R34GT-Rを脅かすほどの力をつけてきたので、この2台もライバル入り。さらにポルシェ911(996)もスーパー耐久では手ごわい存在だった。

 もう一台、忘れてはならないのが、マツダのRX-7(FD3S)。FD3Sのモデルライフは、1991年~2003年。R32からR34まで、第二世代GT-Rと時期的には思いっきり重なっていて、レースはともかく、チューニングカーとしては、つねにライバル関係であり続けた。ハコスカ時代のRX-3からはじまり、マツダのロータリースポーツは、つねにGT-Rのライバルとして存在した。

 大局的にみると、スカイラインGT-Rのライバルは、海外ならポルシェ911ターボ。国内はマツダのロータリースポーツと考えるのが、一番妥当ではないだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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