新型アルファード&ヴェルファイアの「購入ハードル」は旧型よりも上がった! 残価率は高くても安易な残価設定ローンを避けるべき理由 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新型アルファード&ヴェルファイアの購入事情を探った

■値引きゼロが原則のため残価率が高くても先代のようなお得感は少ない

■支払い額をおさえるなら「KINTO」の検討もあり

モデル末期でも高いリセールと大幅値引きが魅力だった先代アルヴェル

 先代トヨタ・アルファードの魅力のひとつが再販価値で、日本車としてはかなり高いことがあった。もっとも販売が過熱していたころは、納車直後に下取り査定に出すと、特別なドレスアップを施していなくても新車時のメーカー希望小売価格を超える査定額が提示されることもあったそうだ。

 売れ筋のガソリン車であっても支払総額では軽く600万円近くになってしまうので、現金一括払いではなかなか手を出せないともいえるが、残価設定ローンを組んで購入するとぐっと身近なものとなる。先代アルファードはとくにモデル後半には人気が高いにも関わらず、70万円引きも珍しくない大幅値引きを行っていた。

 大幅値引きに加え、残価設定ローンにおける設定残価率は5年払いであっても50%前後とこちらも高く、実際に残価設定ローンの試算を行うと、格下のノア&ヴォクシーの残価設定ローンプランにおける月々の支払い額に5000円ほど上乗せすればアルファードが購入できるケースも多発し、アルファードはさらに売れるようになった。

 ただし、残価設定ローンにおいて残価率は、ほどほどのレベルで落ち着くのが理想的とされている。残価率が5年払いで50%を超えてしまうと、支払いを続けても多額の残債をいつまでも抱え込むことになり、身動きが取れなくなるのである。仮に支払最終回を迎えたときに、再ローンで乗り続けようとしても、再ローンの支払期間は2年などと短いケースがほとんど。

 仮に支払最終回分が300万円ならば、この300万円に金利加えて2年で返済しなければならないので、月々の支払いは12万円を超える。とても現実的とは言えない。車両を返却するか、同じメーカー車へ乗り換えることで清算ということになる。つまり、好むと好まざるに関係なく、同じメーカー車に乗り換えを続けなければならない無限ループに陥ってしまうのである。

 その意味では、もともとセールススタッフとのつながりが深いなどの理由で、同じメーカー車を乗り継ぐことに抵抗のない人は別だが、新車へ乗り換えるたびにメーカーを問わず好きなクルマに乗りたいという人には、残価設定ローンは馴染みにくいともされている(最近では他メーカー車からの乗り換えで下取り予定車に残債があっても柔軟に対応するようになってはいるが……)。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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