12代続く大衆車、トヨタ・カローラの歴史と今を解説! (2/2ページ)

初代誕生から半世紀! 歴代カローラを振り返る

 1966年に初代が誕生し、現在までに販売累計販売台数が4500万台を超えるカローラ。国内はもちろん、世界150カ国以上の国で販売される世界的大衆車です。

 時代や販売地域のニーズに合わせ進化を遂げてきたカローラの歴代モデルを振り返っていきましょう。

初代カローラ(1966〜1970年)

 当時、トヨタのエントリーカーだったパプリカよりひとクラス上の大衆車として開発された初代カローラ。一足早く登場した日産・サニーが搭載していた1Lエンジンより排気量をやや大きくした1077ccエンジンを積んだことで「プラス100ccの余裕」をキャッチコピーにしたことなど、ライバルより上級なことを売りにしていました。

 また国産車初となる四輪ストラットサスペンションを採用するなど機能面を重視していた割には40万円台後半と割安な価格で売り出したことで大ヒットとなります。

2代目カローラ(1970〜1974年)

 セダンに加えクーペなども用意した2代目カローラ。ビジネスユース向けにバンも初めてラインナップされています。

 またデビューから2年後の1972年にはスポーツモデルのレビンが登場。レビンはクーペをベースに2T-G型1.6LDOHCエンジンを搭載しオーバーフェンダーでスポーツ感を演出していました。

3代目カローラ(1974〜1979年)

 大衆車として大きな人気を集めてきたカローラ。3代目は2代目より高品質かつ、その当時、厳しくなっていた排出ガス規制に対応するなど機能面にも力を入れて開発されました。

 ボディタイプはセダン、2ドアクーペに加え2ドアハードトップをラインナップし、発売から2年後には3ドアリフトバックを追加。バンは先代モデルが継続して販売されています。

 排出ガス規制に対応すべく、モデル途中でレビンが一時生産中止になるなど規制への適合に苦労したモデルとなりました。

4代目カローラ(1979〜1983年)

 初代、2代目、3代目と大きくイメージを変えた直線基調のエクステリアデザインを採用した4代目。セダン、2ドアクーペ&ハードトップ、3ドアリフトバック、さらにバンをモデルチェンジしラインナップに加えました。

 デビュー当時は1.8L直4ガソリンエンジンを用意していましたが、デビューから2年後のマイナーチェンジで改良型1.5L直4エンジンを搭載したことで廃止されました。

 ただし、1982年には1.8L直4ディーゼルエンジンが追加されています。

 4代目はスポーツモデルのレビン、またバンを除きカローラ最後のFRモデルとなりました。

5代目カローラ(1983〜1987年)

 シリーズ初となるFFプラットフォームを採用した5代目。国内向けとしては初となるドアミラーを採用したのもこのモデルからでした。

 ただし2ドアのスポーツモデル、レビンは先代のプラットフォームを踏襲しFRのまま開発されています。

 FF化されたボディタイプはセダンと5ドアリフトバックを新たに追加。1.6Lエンジンを搭載する上級仕様には、このクラスでは当時珍しい4速ATが組み合わされました。

 また1984年にはハッチバックモデルのカローラFXが追加されています。

 新たな大衆車像を提案すべく、装備はもちろん、機能面で大きく進化したのが印象的でした。

6代目カローラ(1987〜1991年)

 1987年に登場した6代目は、カローラ史上最多年間販売台数(1990年)を記録した大ヒットモデル。ハイメカツインカムエンジン、電動格納式ドアミラー、デジタルメーターなどバブル経済真っ只中だった日本の市場に合わせ、装備や機能を充実させたのが人気の理由でしょう。

 ボディタイプは5ドアリフトバックが廃止されセダンのみに。ただし、リフトバックはスプリンターシエロとして販売されました。また3ドアハッチバックのFXもセダンと同時にモデルチェンジされています。

 またバンをフルモデルチェンジ。バンをベースとしたステーションワゴンがラインナップされました。

7代目カローラ(1991〜1995年)

 先代に引き続き、豪華・高級路線を継承し登場した7代目。ハイソカーとして人気を得ていたマークⅡなど上級モデルに匹敵するほどの装備も用意していました。

 パワーユニットは一部の商用モデルを除き、全グレードがDOHCエンジンを搭載。1.6L直4エンジンは5バルブとなるなど装備だけでなくメカニズムも上級モデルに迫る機能を装備していました。

 ただ、時代はバルブ経済崩壊を迎えており、豪華さを誇った7代目は6代目ほどの人気を得ることはできませんでした。ある意味、歴代シリーズの中で一番悲運なモデルだったのかもしれません。

8代目カローラ(1995〜2000年)

 バブル経済崩壊後に登場した8代目は、先代と比べ質素な(?)外観となりデビューしました。無塗装部が目立つ前後バンパーなどコストダウンされた箇所がわかりやすく、ここまで質感を落としてユーザーは購買意欲がそそられるのだろうか、と多くの人が心配したほどです。

 その心配は当たり、デビューの1年後には上級モデルには無塗装だった前後バンパー上部に塗装を施されるなどの改良が加えられ、その後、内外装の質感を向上すべくマイナーチェンジが行われました。

 8代目のトピックスとして1997年にトールワゴンのカローラスパシオがデビューしたことも忘れてはいけません。スパシオは2列シートを備えた4人乗りと全長4135mmと短いボディにもかかわらず3列シートを配した6人乗りを設定。現在、高い人気を誇るシエンタの元祖ともいえるスパシオはデビュー当時、大きな話題を集めました。

9代目カローラ(2000〜2006年)

 先代からプラットフォームを一新し、ボディサイズを拡大して登場した9代目。先代デビュー時の反省を活かし、見た目の質感を重視していましたがリヤサスペンションをトーションビーム式(FF)としたことなど見えない部分はコストダウンが図られました。

 ボディタイプはセダンと、ワゴンのフィールダーを用意。トールワゴンのスパシオも2001年にモデルチェンジされています。ただしスパシオの3列シート仕様は廃止されました。

 パワーユニットは1.3L、1.5L、1.8L直4ガソリンエンジンと2.2L直4ディーゼルエンジンをラインナップ。歴代モデルと比べ車格がやや上に位置づけられました。

10代目カローラ(2006〜2012年)

 車名にアクシオとのサブネームがつけられた10代目。海外モデルの全幅は5ナンバーサイズを超えましたが、国内向けの全幅は使い勝手が良い1695mmに抑えられています。

 ボディタイプはセダンとワゴンのフィールダーのみ。スパシオは廃止されました。

 10代目はとくに機能面の向上が目立ち、1.8Lエンジン搭載車には7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付きCVTが搭載されるなど大きく進化。また、装備面が充実していたところも好評を集めています。

11代目カローラ(2012〜2019年)

 11代目の大きなトピックスはグローバルモデルとは違い、ヴィッツなどで使用していたBプラットフォームを用いて開発されたこと。そのため全長が先代より50mmほど短くなりました。

 先代同様、アクシオのサブネームは継承しましたがパワーユニットは1.8Lやディーゼルエンジンを廃止。その代わりではないのでしょうが、2013年にはハイブリッド仕様が追加されています。

 ハイブリッドだけでなくシリーズ初となるプリクラッシュセーフティなどを備えた先進運転支援システム「トヨタ・セーフティ・センス」を搭載するなど機能面に力を入れていたのも特徴でした。

現行カローラのグレードを紹介

 現行カローラのグレードはセダン、ワゴンともに6タイプ。ガソリン、ハイブリッドそれぞれエントリーモデルの「G-X」、「S」、上級仕様の「W×B」と3グレードに区別されています。またハイブリッドモデルは各グレードに4WD仕様も用意されました。

 シリーズのエントリーモデルとなる「G-X」(ガソリン:193万6000円、ハイブリッド:240万3500円〜260万1500円)をはじめ、どのグレードも先進運転支援システムのトヨタセーフティセンス、オートエアコン、4スピーカー、LEDヘッドランプ、7インチディスプレイが標準で備わります。

 これに加え中級グレード「S」(ガソリン:213万9500円、ハイブリッド:257万4000円〜277万2000円)には、トヨタセーフティセンスのACCが全車速追従型になり、フロントグリルがグレーメタリック塗装に。

 最上級グレード「W×B」(ガソリン:231万5500円〜242万4400円、ハイブリッド:275万円〜294万8000円)はシートが合成皮革とレザテックになりホイールが17インチ、リヤスポイラーを備えるなど豪華な装備や加飾を配しています。またオプションでホワイト内装の選択も可能となるのが他のグレードと大きな違いでしょう。

まとめ

 長い歴史を誇るカローラですが、使い勝手が良い大衆車というコンセプトは現行モデルも初代から継承しているポイント。

 他のファミリーカーがグローバル化していく中で、日本の道路環境化において使いやすいサイズにこだわっているところはカローラならではの大きな利点といえるでしょう。

 機能や装備などはもちろんですが、現在でも国内向けボディを作り続けていることが一番の魅力です。


新着情報